医師が患者さまのご自宅等に伺って診療を行うことを「在宅医療」といいます。
その中でも「訪問診療」は、あらかじめ患者さまの同意を得て、定期的な訪問計画に基づいた診療を行うことをいい、原則として月2回以上の定期的な訪問により診療を行います。
高齢の為、病気や障害などで通院することが困難な方や、積極的な治療を望まないときも利用していただくことができます。
在宅医療は、積極的に「治癒」を目指した治療を行うのではなく「療養」することを重んじるためのものとも言えますが、在宅医療のゴールは患者さまそれぞれに異なります。
そのため、訪問診療の目的は、患者さまやご家族さまが望む、ご自宅等での過ごし方を実現するための医療であると言えます。
次のような状態・症状のあり、医師が必要と認める方が対象となります。
・身体の痛みや不自由によりひとりで通院が困難な方
・パーキンソン病や筋萎縮側索硬化症(ALS)などの難病を患い通院が困難な方
・ご自宅で人工呼吸器を使用されている方や気管切開、在宅酸素療法による呼吸管理が必要な方
・胃ろうなどの経管栄養の管理が必要な方
・人工肛門や人工ぼうこうの管理が必要な方
・褥瘡(床ずれ)の管理が必要な方
・がんによる痛みのコントロールが必要な方
・ご自宅での終末期医療をご希望される方
※詳細は担当医師やケアマネージャー等へご相談ください。
1
現在かかりつけの医療機関で、医療相談室やケアマネージャー等にご相談ください。
2
かかりつけの担当医師からの紹介状(診療情報提供書および検査結果等)をご用意ください。
3
当院の地域医療連携室へご連絡ください
4
ご家族とともにご来院いただき、当院の外来で診察を受診していただきます。
5
診察の後、当院の担当者から訪問診療に関して詳しく説明させていただき、必要書類へ記入しご提出いただきます。
6
ご本人さまとご家族さまのご都合を踏まえ、訪問診療を行うスケジュールを決定させていただきます。
7
スケジュールに沿って、訪問診療が開始されます。
裕徳会では、「よこはま港南台地域包括ケア病院」の開院によりこれまで以上に地域に密着した医療を提供する病院を目指しています。
地域住民の方々の健康と福祉を充実させるため、全ての専門スタッフが力をあわせ、よりきめ細かい気配りで安心した医療を受けていただくことができるよう努めてまいります。
当院では、患者さまの求めに応じて、24時間365日体制で医師が往診可能な体制を維持し、担当医師の指示のもとに24時間訪問可能な看護師あるいは訪問看護ステーションと連携する体制を維持しています。
「在宅療養支援病院」とは、在宅療養をされる方のために、その地域で主たる責任をもって診療にあたる病院のことで、国の定める基準を満たす医療機関に対して都道府県が認可している制度です。
当院は、国および都道府県が定める次のような基準を満たしています。
・患者さまを直接担当する医師または看護師が、患者さまとそのご家族さまと24時間連絡を取ることができる体制を維持すること。
・患者さまの求めに応じて24時間往診の可能な体制を維持すること。
・担当医師の指示のもと、24時間訪問看護のできる看護師あるいは訪問看護ステーションと連携する体制を維持すること。
・緊急時においては連携する保険医療機関において検査・入院時のベッドを確保し、その際に円滑な情報提供がなされること。
・在宅療養について適切な診療記録管理がなされていること。
・地域の介護・福祉サービス事業所と連携していること。
・年に一回、在宅でお看取(みとり)した方の人数を地方厚生(支)局長に報告すること。
当院では、緊急の場合に直接入院することができる病床を常に確保していますので、医師が必要と認めた場合、スムーズに当院へ入院して必要な治療を受けることができます。
通院する負担がないため、患者さまやご家族さまの様々な負担を軽減することができます。
昨今、老々介護や子育てと介護が重なる“ダブルケア”が問題視されています。
そのようなお悩みを抱えておられる方は、ぜひ当院にご相談ください。
短期入院や訪問診療などを、ご本人様およびご家族様の状況にあわせてご提案いたします。
介護する方が極度に疲労したり体調を崩された場合や、近親者の冠婚葬祭などの事情で在宅療養に一時的な困難が生じた際に、患者さまに短期間入院していただくことを“レスパイト入院”といいます。
かかりつけ医師がご自宅や施設等へ定期的に訪問し、診察、検査および治療を行います。
ご相談を受けた時点で、患者さまの病状やご家族さまの事情などを伺い、患者さまの診療計画と訪問スケジュールを作成します。
なお、訪問する頻度は月2回程度が基本となります。
訪問診療当日は、ご本人さまやご家族さま、もしくはご入居されている施設の職員の方などからお身体の状況をお伺いし、血圧・脈拍・体温などの測定や診察を行い、お薬の処方や必要な処置を行います。
さらに、医師の判断により血液検査や尿検査などの検査を行うこともあります。
※お薬の処方は、処方箋の発行となります。
尿道カテーテルを留置されている方のカテーテル交換や、膀胱洗浄などの処置を含めた医学的管理を行います。
脳や神経などの疾患により食事摂取が困難な方や誤えん性肺炎を繰り返している方で胃ろうや腸ろうで栄養を摂取している方に対し、医学的管理を行います。
なお、胃ろう等の造設と交換は、当院で対応いたします。
がん治療中に経験する様々な苦痛を伴う症状(吐き気、嘔吐、痛み、倦怠感など)を和らげるため、ご自宅で過ごすために必要な処置などを行います。
疼痛を除去・緩和するため「植込型脳・脊髄刺激装置」を植え込んだ後、ご自宅で疼痛の管理を行っている方に対し、医学的管理を行います。
認知症によりインスリンの自己注射が困難で、糖尿病のコントロールが不良な方など、自己注射を行う方の医学的管理を行います。
慢性的な低酸素状態をきたす疾患により在宅酸素療法を行う通院困難な方や、人工呼吸器による呼吸状態にある方、および気管切開部の処置が必要な方などの医学的管理を行います。
この場合、酸素療法に必要となる機器の貸し出しを行う企業と連携して治療を行います。
人工肛門(ストーマ)を装着されている方で、ご自身での管理が難しい方の処置などの医学的管理を行います。
寝たきり状態の方などで褥瘡がある方に対し、洗浄や薬剤を使用した処置などの医学的管理を行います。
その他、必要に応じて在宅で可能な医療的処置などを行います。
横浜市港南区、栄区、金沢区、磯子区、南区となります
(一部、対象外エリアがありますので、詳細は担当者にご確認ください)
ご容態に変化があった場合、すぐに当院へお電話ください。
病院の休診日や休日及び夜間でも24時間365日対応が可能な診療体制を整備しております。
現在加入されている健康保険の種類や、公費負担医療に該当するかなどの条件により異なります。
詳細は当院の職員までお問合せください。
主な保険ごとの負担割合
原則、医療費の1割~3割
原則、医療費の3割
窓口負担分を公費負担(※)
窓口負担分を公費負担(※)
全額公費負担
※公費負担額は、公費負担医療の種類により異なります。
なお、自己負担額は所得等に応じて一か月に支払う上限額が設定される場合がありますので、詳細は、当院担当者までお問い合わせください。
はい、現在加入されている健康保険(前期高齢者および後期高齢者を含む)や公費負担医療制度が適用されます。
当院では、皆さまのご負担を軽減するべく、在宅サービスをご利用される患者さまについては「口座振替によるお支払い」をお願いしております。
手続き等については、訪問診療の開始が決定次第、担当者よりご案内させていただきます。
なお、これによる「振替手数料」は当院が負担します。
人は病を患った時、とても心細くなるものです。
そのような中、住み慣れた環境であるご自宅で生活できることは、とても心を癒してくれるのではないかと思います。心が癒されれば、人は気持ちが豊かになって笑顔になり、元気になります。
我々は、ご本人さまやご家族さまの心に寄り添い、少しでも充実した豊かな日々をお送りいただけるように配慮しながら、精一杯のお手伝いをさせていただきます。
そのため、我々は24時間365日体制で医師および看護師が対応し、安心・安全な在宅医療を提供してまいります。
・これから当院の訪問訪問診療を利用したいとお考えの方・・・地域医療連携室の担当者まで
・すでに当院の訪問診療をご利用されている方・・・外来の担当者まで
A. 原則として、月2回以上の定期的な訪問による診療となります。頻度は患者さまの状態に応じて、ご相談の上で決定します。
A.まずは当院へお電話ください。病院の休診日および夜間を含め、24時間365日対応が可能な体制を維持しております。
お電話で症状等をお伺いして、緊急的な往診が必要かどうかを医師が判断します。
A.まず当院へお電話ください。症状等をお伺いして、往診もしくは救急車による当院への搬送が望ましいか等を医師が判断します。
A. 脳梗塞や脳出血の後遺症、認知症、呼吸器疾患および心臓疾患の方、導尿カテーテルを留置されている状態の方、経管栄養を続けている方、がん末期の方などが多くいらっしゃいます。
A. ご訪問する際、原則としてご家族さまの立ち合いをお願いしております。
A. 対応しております。当院の医師や看護師、訪問看護ステーションの看護師と連携して行います。
A.定期訪問日を設定する際、ある程度ご希望の日程を考慮して訪問日を決定させていただきます。
しかしながら、他のご利用者さまのスケジュールとの調整の結果、ご要望に沿うことができない場合もありますので、その際はご容赦ください。
A.はい、対応可能です。まずは当院にご連絡いただき、ご相談のうえ指示に従ってください。
A. ご容態に変化があった場合、訪問診療専用の緊急連絡先(045-349-6611)までお電話ください。
A. はい、対応可能です。
いつごろ看取りの開始時期にするか、これは通常は医師の判断で決定しますが、あらかじめご本人やご家族、担当医師や看護師およびケアマネージャーなどとご相談いただき、患者さまそれぞれにあったタイミングで看取り医療を行います。
A. ここでの「延命治療」は終末期医療における延命治療を前提とします。
ご本人さまに意思決定ができる状態、できれば終末期医療に差しかかる前にご本人様とご家族様でよくお話し合いをされてはいかがでしょうか。
大切なのは「ご本人さまの意思を尊重すること」ですので、ご本人さまの意思を明確にするために「事前指示書」などを記入し保管されることが望ましいと言えます。
詳しくは、医師、看護師およびケアマネージャーなどにご相談ください。
A. はい、担当医師が必要であると認めた場合には処方することができます。そのため、痛みがある場合などは、訪問診療の際に医師へお伝えください。
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